2023年度(令和5年度)2日目(1/15)大学入学共通テスト
2023年度(令和5年度)2日目(1/15)大学入学共通テスト 出題教科・科目別問題分析/出題形式/出題分野/内容/問題量解説
数 学
数学Ⅰ・数学A
数学Ⅰ・数学A平均点推移
2022年度 37.96点 2021年度 57.68点 2020年度 51.88点 2019年度 59.68点 2018年度 61.91点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
数学Iの分野
2次関数で日常の事象に関する問題、図形と計量で出題頻度の低い立体図形に関する問題が出題。
数学Aの分野
確率に関する設問がなかったことや図形の性質で頻出の定理が出題されず計算もほとんどなく、証明に重点をおいた問題が出題された。
昨年よりやや易化
大問数は5、第1問・第2問は必答、第3問~第5問の中から2大問選択する形式。
第1問・第2問は、2中問構成であった。
出題形式は数字を答える形式が中心。
選択肢から選ぶ問題の解答数は、14~19問であった。
第2問〔2〕は現実事象の問題で、対話文形式を含み出題された。
第4問でも一部が対話文形式で出題された。
出題分野は「集合と命題」からは出題がなかった。
問題量はページ数は昨年より2~3ページ増加。
第1問「数と式」「図形と計量」 (30点)
〔1〕数学Iと共通〔2〕数学Iと一部共通 必答
〔1〕前半 絶対値を含む不等式の問題 後半 (aーd)(cーb)の値を求める問題
〔2〕(1)面積の最大値を求める問題(2)体積の最大値を求める問題
第2問「データの分析」「2次関数」 (30点)
〔1〕数学Iと一部共通〔2〕数学Iと共通 必答
〔1〕支出金額のデータをもとに、データの散らばりや相関を考える問題。
四分位数や分散、相関係数。データ数が異なる箱ひげ図。
〔2〕対話文形式でバスケットボールのシュートを題材にした問題。
第3問「場合の数と確率」 (20点) 選択
場合の数の問題。
(1)~(4)積の法則
(5)似ている図の違いを比較する構想に従って球の塗り方を考える
(6)(5)を活用して考える。
全体を通して、「確率」は扱われなかった。
第4問「整数の性質」 (20点) 選択
正方形や長方形を作ることを題材とした問題。
(1)前半は、素因数分解や最小公倍数。後半は、2つの自然数で表すことができる整数で不定方程式を立式する。
(2)前半は、(1)の前半と同じ考え方で、最後は整数解が0になるものを除く。
第5問「図形の性質」 (20点) 選択
手順に従って作図を行い、得られた直線が円の接線であることを説明する問題。
(1)4点が同一円周上にある条件と、円に内接する四角形の性質、円周角の定理を用いる
(2)接線と弦のつくる角の性質
数学Ⅱ・数学B
数学Ⅱ・数学B平均点推移
2022年度 43.06点 2021年度 59.93点 2020年度 49.03点 2019年度 53.21点 2018年度 51.07点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
大問数は5で、第1問・第2問は必答、第3問~第5問の中から2大問選択する形式。
第1問・第2問は、2中問構成であった。
出題形式は選択肢から選ぶ問題の解答数は、昨年から増加し、27~32問であった。
分量は昨年と同程度。
第1問は比較的取り組みやすいが、第2問は昨年に比べて大幅に分量が増えた。
全体を通して、大問・小問ごとの難易度の差が大きかった。
第2問〔2〕で、対話形式を用いた現実事象、第4問で、現実事象の問題が出題された。
出題分野は昨年と同様、特定の分野に偏ることなく幅広く出題された。
問題量は昨年より1~2ページ増加した。
昨年よりやや易化
第1問「三角関数」、「指数関数・対数関数」 (30点) 数学IIと共通 必答
〔1〕2倍角の公式、加法定理などを利用した、三角関数の不等式の問題。
〔2〕与えられた対数が無理数になる十分条件を考察する問題。
第2問「微分法・積分法」 (30点) 数学IIと共通 必答
〔1〕(1)は、3次関数の極値と区間内の最大値を考え、(2)は、(1)を利用し、円錐に内接する円柱の体積の最大値を求める問題。
〔2〕(2)は、ソメイヨシノの開花日時を【設定】に従って考察する問題。
(i)計算から開花日時を求める必要があった。
(ii)f(x)が増加することを利用して、定積分の値を計算せずに開花日時の範囲を求める。
第3問「確率分布と統計的な推測」 (20点) 選択
ピーマン全体から無作為に抽出したときのピーマン1個の重さについて考察する問題。
(1)信頼度90%の信頼区間を求める問題。
方針に従って、正規分布表を用いる。
(2)与えられたピーマン分類法で1袋の重さの分散が小さくなるように、25袋作ることができる確率に関する問題。
二項分布や正規分布に関する典型的な問題
第4問「数列」 (20点) 選択
預金口座に毎年一定額を入金したときのn年目の初めの預金を考察する問題。
(1)参考図の預金の推移から、方針1でn年目の初めの預金anについての漸化式を立てる。方針2で、等比数列の和を用いてanを求める。
(2)(1)で求めたanを用いて、10年目の終わりの預金が30万円以上になるための入金額の範囲を求める。
(3)初めの預金額の差の変化。
第5問「ベクトル」 (20点) 選択
三角錐を素材とした空間ベクトルの問題。
(3)(i)までは、内分点の位置ベクトルや内積の定義、内積の計算、ベクトルの垂直条件など、基本的な内容が問われた。
理 科
物理
物理平均点推移
2022年度 60.72点 2021年度 62.36点 2020年度 60.68点 2019年度 56.94点 2018年度 62.42点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
大問数は大問数4、解答数24個は、昨年から変更なし。
出題形式は文字式選択問題、語句・文章選択問題を中心に出題された。
出題分野は昨年と同様、特定の分野に偏ることなく、幅広く出題された。
問題量は昨年と比べて増加し昨年24ページであったページ数は28ページになった。
難易は昨年並。
大問構成は小問集合、力学、波動、電磁気の4題。
熱と原子の分野は、小問集合のみで、大問としての出題はなかった。
大問中の2問が実験をテーマにしている問題であった。
第1問「小問集合」 (25点)
第2問「力学」 (25点)
第3問「波動」 (25点)
第4問「電磁気」 (25点)
化学
化学平均点推移
2022年度 47.63点 2021年度 57.59点 2020年度 54.79点 2019年度 54.67点 2018年度 60.57点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
大問数5は、昨年から変更なしで昨年29個であった解答数は32個に増加した。
出題形式は語句選択問題、数値選択問題を中心に出題された。
出題分野は昨年と同様、特定の分野に偏ることなく、幅広く出題された。
問題量は昨年並。
難易は昨年並。
問題文やグラフから必要な情報を読み取り、正しいグラフを判断したりする思考力を要する問題が多く出題された。
第1問「物質の状態と平衡」 (20点)
第2問「物質の変化と平衡」 (20点)
第3問「無機物質」 (20点)
第4問「有機化合物、高分子化合物」 (20点)
第5問「物質の変化と平衡、無機物質」 (20点)
生物
生物平均点推移
2022年度 48.81点 2021年度 72.64点 2020年度 57.56点 2019年度 62.89点 2018年度 61.36点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
大問数6、解答数28個は、昨年から変更なし。
出題形式は文章選択問題を中心に出題された。
出題分野は昨年と同様、特定の分野に偏ることなく、幅広く出題された。
問題量は昨年並。
難易度は昨年よりやや難化。
読解力と高度な思考力を必要とする問題が増加した。仮説を検証するための実験を考える問題も複数出題され、正誤の判断に迷うような紛らわしい選択肢も多かった。
第1問「生命現象と物質、生物の進化と系統」 (17点)
第2問「生物の進化と系統、生物の環境応答」 (18点)
第3問「生物の環境応答」 (12点)
第4問「生命現象と物質、生態と環境」 (20点)
第5問「生殖と発生」 (19点)
第6問「生態と環境」 (14点)
地学
地学平均点推移
2022年度 52.72点 2021年度 46.65点 2020年度 39.51点 2019年度 46.34点 2018年度 48.58点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
大問数5は、昨年から変更なし。昨年30個であった解答数は27個に減少した。
出題形式は語句選択問題を中心に出題された。
出題分野は昨年と同様、特定の分野に偏ることなく、幅広く出題された。
問題量は昨年並。
図やグラフをもとに考察する問題が増加し、第1問では、地学の様々な分野における平面図と立体図を相互に置き換える、やや難しい考察問題が出題。
第1問「二次元情報の三次元への復元」 (20点)
第2問「固体地球、プレートテクトニクスとマグマの発生」 (18点)
第3問「マグマの化学組成、地質と古生物、人類の進化」 (22点)
第4問「地球大気、海洋表層の大規模な循環」 (18点)
第5問「惑星の運動、太陽系と恒星」 (22点)