2023年  大学入学共通テスト第1日1/14問題分析・平均点・解説


世界史B

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世界史B平均点推移

2022年度 65.83点 2021年度 63.49点 2020年度 62.97点 2019年度 65.36点 2018年度 67.97点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

大問数5題、小問数34問で、大問数・小問数ともに昨年と同じだか、会話文を利用した問題が昨年度より倍増しており、その分、問題のページ数が4ページ増加

大問5題、マーク数34で、すべての大問に資料(史料文・図版・家系図・表・グラフ)の読み取り問題があったことは昨年と同じ。

近現代より前近代からの出題が多く、アジア史、とくに中国の文化史に関連する問題が多かった。

出題形式は資料や会話文を吟味・検討することが求められる問題が多く出題された。

文章選択問題が増加し、組合せ問題が減少。

やや難化したと思われる。

地域 西ヨーロッパからの出題が増加し、東アジアも昨年と同様に多く出題。

時代 古代史が増加し、現代史・戦後史が減少。

分野 昨年と同様に、政治史中心であったが、社会経済史が増加。

 

第1問  歴史の中の女性(16点)

小問A 女性参政権獲得の歴史 

小問B 古代中国史の女性の地位

 

第2問 君主の地位の継承(18点)

小問A フランス王家の歴史 

小問B イスラーム王朝におけるカリフの正統性 

 

第3問  世界史学習に対する疑問や議論(24点)

小問A ナポレオン1世への歴史的評価

小問B 科挙についての歴史上の議論

小問C 中国における書籍分類の歴史

 

第4問 世界史上の様々な歴史資料(24点)

小問A ウマイヤ朝におけるビザンツ貨幣の模倣

小問B マラソンの語源となった出来事の虚実

小問C ベーダ『イングランド教会史』のアングル人概念

 

第5問 歴史統計(18点) 

小問A 戦間期東南アジアの輸出相手地域

小問B 産業革命と人口変動

 

日本史B

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日本史B平均点推移

2022年度 52.81点 2021年度 64.26点 2020年度 65.45点 2019年度 63.54点 2018年度 62.19点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

高校生の会話形式が6題中4題を占めるなど、高校生の主体的な学びを踏まえた場面設定や、史料・地図・統計など多様な資料を用いて歴史事象を考察させる出題が昨年に引き続き出題。

会話文形式やメモを活用した問題が多数を占め、史資料も豊富。

分野融合的な問いも含めて、各分野から幅広く出題された。

初見史料を用いた読解問題が昨年より増加。

出題分野は、昨年と同様に、通史・古代・中世・近世・近代・近現代史であった。

現代史は第6問のBで2問出題され、昨年から1問減った。

出題内容は政治・外交史が中心である一方で、文化史の問題が昨年よりも多く出題された。

全体の半分以上を組み合わせ問題が占めた。

難易度は昨年並み。

 

第1問 地図から考える日本の歴史 (18点) 

小問A 古代・中世の政治・外交 

小問B 古代~近代の政治・外交 

 

第2問 日本古代の陰陽道の歴史 (16点) 

小問A 原始・古代の政治・文化 

小問B 古代の政治・文化 

 

第3問 中世の京都 (16点) 

中世の社会・経済・文化

 

第4問 江戸時代における人々の結びつき (16点) 

近世の政治・社会・外交

 

第5問 幕末から明治にかけての日本 (12点) 

近代の政治・外交・文化

 

第6問 旅から調べる近現代史 (22点)

小問A 近代の政治・外交・文化

小問B 近現代の政治・外交・経済

 

地理B

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地理B平均点推移

2022年度 58.99点 2021年度 60.06点 2020年度 66.35点 2019年度 62.03点 2018年度 67.99点

形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

大問は昨年同様5題で、マーク数も31で同じ

 

第1問 自然環境と自然災害(20点)

 

第2問 資源と産業(20点)

 

第3問 日本の人口や都市をめぐる諸問題(20点)

 

第4問 インドと中国の地誌(20点)

 

第5問 利根川下流域の地域調査(20点)

 

現代社会

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現代社会平均点推移

2022年度 60.84点 2021年度 58.40点 2020年度 57.30点 2019年度 56.76点 2018年度 58.22点

形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

第1問 海外研修の体験から考える国際問題(25点)

 

第2問 演劇を見た高校生が話し合う将来の目標(22点)

 

第3問 大学の体験講義から考える現代の社会(20点)

 

第4問 裁判の傍聴を通して考える日本の政治と人権(22点)

 

第5問 『子どもの貧困』をテーマとした探究学習(11点)

 

倫理

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倫理平均点推移

2022年度 63.29点  2021年度 71.96点  2020年度 65.37点  2019年度 62.25点 2018年度 67.78点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

第1問  正義と人間の本性 (24点) 

源流思想分野からの出題。

問3 イスラームの原典資料 五行について。

問5 ブッダとパウロの思想についての問題

問7 二つの原典資料とそれを読んだ生徒のメモを読み取る。

 

第2問 『問い』を立てること (24点) 

日本思想分野

問3 名号札の内容で一遍。

問4 伊藤仁斎の「仁」の主張の「人倫日用の道」。

 

第3問 自由とは何か (24点) 

西洋思想分野

問1 ルネサンス期の人物

問3 源流思想で扱われるトマス=アクィナス

問5 パスカル

 

第4問 格差を是正するのは個人か社会か(28点)

 

政治・経済

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政治・経済平均点推移

2022年度 56.77点 2021年度 57.03点 2020年度 53.75点 2019年度 56.24点 2018年度 56.39点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

第1問「現代の日本と世界の諸問題」 (26点)

 

第2問「日本の地域社会と経済のしくみ」 (25点)

 

第3問「戦争と平和、日本の議会制民主主義」 (25点)

 

第4問「SDGsの意義と課題」 (24点)

 

倫理、政治・経済

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倫理、政治・経済平均点推移

2022年度 69.73点 2021年度 69.26点 2020年度 66.51点 2019年度 64.22点 2018年度 73.08点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

第1問 正義と人間の本性  (12点) 

「倫理」源流思想分野からの出題。

問4は二つの原典資料とそれを読んだ生徒のメモを読み取る問題。

 

第2問『問い』を立てること (12点) 

問2 『古事記』のスサノヲの言行。

問3 伊藤仁斎の「仁」の主張の「人倫日用の道」。

 

第3問 自由とは何か (12点) 

 

 

第4問 格差を是正するのは個人か社会か(14点) 

 

 

第5問 地域社会と経済の諸問題」 (19点) 

 

第6問『戦争と平和』と『日本の議会制民主主義』(19点)

 

 

第7問 SDGs(持続可能な開発目標)の意義と課題(12点) 

 

国語

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国語平均点推移

2022年度 110.26点 2021年度 117.50点 2020年度 119.33点 2019年度 121.55点 2018年度 104.68点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

<現代文>

第1問は、二つの文章をあわせて3500字程度であり、昨年並みである。

第2問(小説)は、昨年に比べると、本文が約4000字と長くなっており、設問数も増えて問7までになっている。

マーク数は変わっていないが、知識問題がなくなって全問が読解問題になっていることもあり、受験生の負担はやや増えた。

<古文>

昨年は1148字であったが、今回は1321字で173字増えた。

<漢文>

【予想問題】38字、【模擬答案】154字、合計192字であり、昨年から13字減少。

設問数は7、マーク数は9であり、昨年と比べて増減なし。

 

第1問「近代以降の文章」(50点) 

柏木博『視覚の生命力――イメージの復権』

呉谷充利『ル・コルビュジエと近代絵画――二〇世紀モダニズムの道程』

窓について建築論の観点から説明した文章で、ル・コルビュジエの建築について、異なる観点から考察した二つの文章に、同一の引用文が含まれている。

 

第2問「近代以降の文章」 (50点) 

梅崎春生「飢えの季節」(1948年発表)

 

第3問「古文」(50点) 

源俊頼『俊頼髄脳』

源俊頼『散木奇歌集』 

殿上人が皇后寛子のために藤原頼通邸にて船遊びをし、その宴を盛り上げるために連歌(短連歌)を企画したが、誰も付け句が出来ずに成立せず白けて終わるという故事を記した一節。

問4は、共通テストの特徴である複数テクストを読ませる傾向が踏襲されており、連歌(短連歌)に関連した別の話を参考として読ませて、教師と生徒の話し合いの中で連歌(短連歌)や和歌修辞について理解を深めさせる問題。

 

第4問「漢文」(50点) 

白居易『白氏文集』 

漢詩の出題がなくなり、散文を出題。

唐の白居易が官吏登用試験に備えて自作した予想問題と模擬答案が出題され、「君主が賢者を探す方法」を主題とした評論。

君主が賢者に出会えない原因とその解決策を求める問に対し、賢者の仲間に推挙させるべきだと答えたもの。

基礎知識よりも文章の読解力を必要とする問題が多い。

 

英語 (リーディング) (筆記)

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英語(筆記)平均点推移

2022年度 61.80点 2021年度 58.80点 2020年度 116.31点 2019年度 123.30点 2018年度 123.75点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

問題本文・図・設問・選択肢すべて含めて6116語で本文では第3問が減少し、第5問が増加した。

大問数昨年と同じく6・設問数昨年から2増の39・解答数昨年から1増の49。

 

英文、リード文、図表等の総語数は昨年と同程度の約4500語。

設問選択肢等の総語数は昨年と同程度の約1600語。

第3問Aのイラストを選ぶ問題は新傾向。

第6問Bが本文の内容とスライドの順番が同じではないため、やや難だったことを除くと、全体の難易度は昨年とほぼ同じ。

 

第1問(10点)

小問A ハンドアウト(本文159語/設問72語)

小問B ウェブサイト(本文284語/設問85語)  

A 校外活動の一環として鑑賞する演劇を選ぶにあたり案内書を読む問題。

B 夏期集中英語キャンプに関するウェブサイトを読み、速く正確に、必要な情報を読み取る問題

 

第2問 (20点) 

小問A ハイテクな靴の新商品を紹介するウェブ広告(本文301語/設問148語) 

小問B 通学時間の有効活用についてのレポート(本文305語/設問163語) 

A 英文の情報から利用上の注意点を把握したり、使用者のコメントを読み取ったりする問題

B レポートを読み、概要や要点を把握したり、複数の情報を整理したりする問題

 

第3問(15点) 

小問A キャンプの準備のニュースレター(本文221語/設問100語) 

小問B 家での冒険ごっこについてのブログ(本文343語/設問117語) 

A キャンプに行く際の荷造りの仕方と眠るときのアドバイスが述べられたニュースレターで問1の選択肢が図が用いられた

B 家庭において宝探しゲームを設定する方法が述べられたブログ

 

第4問(16点) 

効果的な学習法に関して、二人の教師が書いた記事が取り上げられ、それぞれの文章に図表が添えられた。

英文と図表の情報を整理したうえで、各記事の書き手の論点や相違点を踏まえて解答する問題

 

第5問(15点) 

卓球を通じて学んだコミュニケーションの重要性について高校生が書いた文章を読んでメモを完成させる問題

出来事を時系列に並べる設問や文章から学び取れる要素を答える設問

 

第6問(24点) 

A 人がものを収集することに関する記事を読んで、口頭発表するためのメモを完成させる問題。

B 地球上で最強の生物と考えられるクマムシに関する英文を読んで、プレゼンテーションのスライドを完成させる問題。

 

英語(リスニング)

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音声問題
abm00003311.mp3
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英語(リスニング)平均点推移

2022年度59.45点 2021年度 56.16点 2020年度 28.78点 2019年度 31.42点 2018年度 22.67点

出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度

マーク数、配点は昨年の本試験と同じ。

読み上げられた英文の総語数は1,517語(昨年の本試験は1,532語)、質問・選択肢の総語数は564語(昨年の本試験では562語)とほぼ同じで難易度は昨年並み。

イラスト並べ替え問題がなくなり、図表完成問題が出題。

大問数6、解答数37個は、昨年から変更なし。

聴き取った情報を他の表現に言い換える力や、選択肢を素早く読み取り、情報を整理する問題に加え、図表やワークシートなどを読み取り、聴き取った情報と重ね合わせる問題も出題。

 

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