2022年度(令和4年)1日目(1/15)大学入学共通テスト
■センター試験の問題形式が一部復活。
■全体として難易度があがった。
2022年度(令和4年度)1日目(1/15)大学入学共通テスト 出題教科・科目別問題分析/出題形式/出題分野/内容/問題量
地 歴
世界史B
世界史B平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 63.49点 62.97点 65.36点 67.97点 65.44点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 5 設問数 34 解答数 34
【問題量】
前年と同じで史資料問題が多い。読解に要する時間がやや減少。
【出題内容】
第1問 (27点満点) 世界史上の学者や知識人
配点 出題内容
A 9 シーボルトの東アジア研究
B 9 9世紀のイラン系知識人の伝記
C 9 王国維の周辺民族観
第2問 (15点満点) 歴史上の出来事の当事者の発言や観察者による記録
配点 出題内容
A 6 チャーチル『偉大な同時代人たち』
B 9 ケネディ「平和のための戦略」演説
第3問 (24点満点) 世界史上の人々の交流や社会の変化
配点 出題内容
A 9 日本の政治小説に見る国際情勢
B 6 世界の人口の推移
C 9 オセアニアの先住民
第4問 (17点満点) 歴史評価の多様性
配点 出題内容
A 8 オーウェル『カタロニア賛歌』
B 9 イリヤ・レーピン「イワン雷帝とその息子」
第5問 (17点満点) 世界史上の墓や廟
配点 出題内容
A 9 サン=ドニ大修道院の墓棺群
B 8 中華街の関帝廟
【出題形式・出題分野】
史資料問題が多かった。
地図問題が増加。
試行調査や文や空欄補充の組合せ問題が減少。
センター試験で見られた4択の正誤文問題が増加。
表やグラフを使った問題は減少。
日本史B
日本史B平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 64.26点 65.45点 63.54点 62.19点 59.29点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 6 設問数 30 解答数 32
【問題量】
読み取り問題がやや複雑なため、やや時間を要する。
【出題内容】
第1問 (18点満点) 人名から見た日本の歴史
配点 出題内容
A 9 古代~近代の姓・苗字
B 9 古代~近現代の個人名
第2問 (16点満点) 古代の法整備の歴史と遣隋使・遣唐使
配点 出題内容
16 古代の政治・外交・社会・文化
第3問 (16点満点) 中世の海と人々との関わりの歴史
配点 出題内容
16 中世の政治・外交・社会・経済
第4問 (16点満点) 近世の身分と社会
配点 出題内容
16 近世の社会・文化
第5問 (12点満点) 日本とハワイとの関係史
配点 出題内容
12 近代の外交
第6問 (22点満点) 日本における鉄道の歴史とその役割
配点 出題内容
A 13 近代の政治・社会・経済
B 9 現代の政治・社会・経済
【出題形式・出題分野】
出題分野は、通史・古代・中世・近世・近代・近現代史。
原始からの出題はみられなかった。
昨年より外交史が増加し、政治史・文化史がほとんどなかった。
多様な史資料が扱われた。
地理B
地理B平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 60.06点 66.35点 62.03点 67.99点 62.34点
形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 5 設問数 30 解答数 31
【問題量】
マーク数は32から31に減少。
設問文および選択肢の文字数は1万字程度で、昨年度より2,000字ほど少なかった。
全体的な問題量は昨年並。
【出題内容】
第1問 (20点満点)
配点 出題内容
20 世界の自然環境や自然災害
第2問 (20点満点)
配点 出題内容
20 資源と産業
第3問 (20点満点)
配点 出題内容
20 村落・都市と人口
第4問 (20点満点)
配点 出題内容
A 13 ラテンアメリカの自然と社会
B 7 チリとニュージーランド
第5問 (20点満点) 北海道苫小牧市とその周辺の地域調査
配点 出題内容
20 北海道苫小牧市とその周辺の地域調査
【出題形式・出題分野】
世界の自然環境や自然災害、資源と産業、村落・都市と人口、地誌、地域調査の5分野。
統計表、統計地図、グラフ、地形図などの複数の資料を組み合わせた読み取り問題が多い。
公 民
現代社会
現代社会平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 58.4点 57.3点 56.76点 58.22点 57.41点
形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 5 設問数 30 解答数 30
【問題量】
第5問は前年同様「課題探究学習」だったが、設問数・解答数が3から5に増加。
【出題内容】
第1問 (26点満点)
配点 出題内容
26 市役所での就業体験
第2問 (16点満点)
配点 出題内容
16 高校3年生に向けた校長先生の講話
第3問 (20点満点)
配点 出題内容
20 高校生が参加した大学の講義
第4問 (19点満点)
配点 出題内容
19 「共同体を問い直す」をテーマとした現代社会の授業
第5問 (19点満点)
配点 出題内容
19 持続可能な社会の形成についての課題探究
【出題形式・出題分野】
大問内の小設問は、「政治・経済的事項」「倫理的事項」が分野横断的に構成されている。
主権者教育など、を意識した出題が見受けられる。
組合せ問題が過半数を占めている。
8択以上の組合せ問題が昨年の7問から10問に増加し、6択以下の組合せ問題が減少。
現代の諸課題・経済分野からの出題がやや増え、政治分野からの出題が減少。
倫理
倫理平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 71.96点 65.37点 62.25点 67.78点 54.66点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 4 設問数 33 解答数 33
【問題量】
前年に比べ1増えて33問。
【出題内容】
第1問 (24点満点) 源流思想
配点 出題内容
24 「議論」の意義(東西源流思想)
第2問 (24点満点) 日本思想
配点 出題内容
⑴ 9 「理想」のあり方(古代~中世における日本思想)
⑵ 6 「理想」のあり方(近世における日本思想)
⑶ 9 「理想」のあり方(近代における日本思想)
第3問 (24点満点) 西洋思想
配点 出題内容
⑴ 6 考えることについて(西洋近現代思想その1)
⑵ 6 考えることについて(西洋近現代思想その2)
⑶ 12 考えることについて(西洋近現代思想その3)
第4問 (28点満点)
配点 出題内容 現代の諸課題・青年期と心理
28 未来世代に対する責任(現代の倫理、青年期、心理学)
【出題形式・出題分野】
原典資料が8、図版はグラフ1つを含んで5つ収録。
選択肢の文章が長くなった。
読解力や標準的な知識を問うものが多かった。
選択肢の行数の合計が約200行から今年は約300行と増加。
従来のリード文がなくなり、生徒の会話文などで構成された。
政治・経済
政治・経済平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 57.03点 53.75点 56.24点 56.39点 63.01点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 4 設問数 30 解答数 30
【問題量】
解答マーク数は30で前年から1減。
資料の数が増。
【出題内容】
第1問 (26点満点)
配点 出題内容
26 国の法制度や地方自治(政教分離訴訟、農業の法制度、民泊など)
第2問 (26点満点)
配点 出題内容
26 経済主体と関係図
第3問 (26点満点)
配点 出題内容
26 国内外政治・経済・国際分野の総合問題
第4問 (22点満点)
配点 出題内容
22 住民による地方自治
【出題形式・出題分野】
文章や図表の資料読解問題が多く出題。
前年にあった裁判の判例集など専門的な資料の出題は減った。
経済分野で図表問題が増えた。
細かい知識を要する問題は減った。
単純な4択問題が減少し、8択の組合せ問題が増。
倫理、政治・経済
倫理、政治・経済平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 69.26点 66.51点 64.22点 73.08点 66.63点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 7 設問数 31 解答数 33
【問題量】
倫理分野では原典資料が5つ、図版が1つ収録。 政経分野の設問数・資料読解量は前年並み。
【出題内容】
第1問 (12点満点)
配点 出題内容
12 「議論」の意義(東西源流思想)
第2問 (12点満点)
配点 出題内容
⑴ 3 「理想」のあり方(古代における日本思想)
⑵ 3 「理想」のあり方(近世における日本思想)
⑶ 6 「理想」のあり方(近代における日本思想)
第3問 (12点満点)
配点 出題内容
⑴ 3 考えることについて(西洋近代思想その1)
⑵ 3 考えることについて(西洋近代思想その2)
⑶ 6 考えることについて(西洋近代思想その3)
第4問 (14点満点)
配点 出題内容
14 未来世代に対する責任(現代の倫理、青年期、心理学)
第5問 (19点満点)
配点 出題内容
19 国の法制度や地方自治(政教分離訴訟、農業の法制度、民泊など)
「政治・経済」第1問から6設問を抜粋。
第6問 (19点満点)
配点 出題内容
19 経済主体と関係図
「政治・経済」第2問から6設問を抜粋。
第7問 (12点満点)
配点 出題内容
12 地方自治
【出題形式・出題分野】
前年と同じく、全設問が「倫理」および「政治・経済」と共通。
倫理分野の設問は、ほぼ前年と似た形式での出題。
政経分野では、単純な正誤問題は減少。
前年に続き計算問題や、当てはまるすべてを選ぶ等の多彩な組合せ問題が復活。
センター試験でよく見られた年代順の問題が復活。
国 語
国語
国語平均点推移
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 4 設問数 22 解答数 36
昨年に比べ古文で1減り、漢文で1増えたため、全体としては同様の設問数22。
昨年に比べ現代文で2減ったため、全体としては2減の36。
【問題量】
第1問 3500字 /第2問 3200字 /第3問 1200字 /第4問 205字
第1問は昨年より200字程度増加、第2問は昨年より400字程度減少、第3問は昨年より300字程度増加、第4問(漢文)は昨年より29字増加。
【出題内容】
第1問 「近代以降の文章」 論理的文章 50点
文章I 檜垣立哉『食べることの哲学』
文章II 藤原辰史『食べるとはどういうことか』
第2問 「近代以降の文章」文学的文章 50点
黒井千次「庭の男」 隣家の立看板に思い悩む主人公
第3問 「古文」 50点
文章I 『増鏡』鎌倉時代を対象とした歴史物語
文章II 『とはずがたり』後深草院に親しく仕えた女房である二条による日記
第4問 「漢文」 50点
揅経室集
清の阮元の詩(七言律詩)とその序文
【出題形式・出題分野】
<現代文>
本文中の単語を辞書の記述や俳句と結びつけるという新傾向の問題が出題。
<古文>
センター試験や昨年の共通テストでは正解を1つ選ぶ場合、選択肢が5つであったが、今回問4の選択肢は4つであった。
内容読解に関わる設問の5問中3問を占める問題であった。
<漢文>
漢詩の出題は2020年度センター本試以来3年連続。
英 語
英語 (リーディング) (筆記)
英語(筆記)平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 63.49点 62.97点 65.36点 67.97点 65.44点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数6 設問数37 解答数48
【問題量】
英文、リード文、図表等の総語数は昨年から約500語増加し、約4400語。
設問選択肢等の総語数は昨年と同程度の約1500語。
【出題内容】
第1問 (10点満点)
配点 出題内容
A 4 料理本「ブラジルのフルーツ」(本文142語/設問選択肢33語)
B 6 ウェブサイト「キリンの子供の名前募集」(本文263語/設問選択肢100語)
Aは料理本、Bはウェブサイトを題材にした問題。
第2問 (20点満点)
配点 出題内容
A 10 案内文「大学図書館の利用方法」(本文323語/設問選択肢202語)
B 10 校内新聞「ペットを飼うことの効用」(本文260語/設問選択肢183語)
Aは大学図書館の案内と利用者によるコメント、Bは校内新聞の記事を題材にした読解問題。
A・Bともにイギリス英語の使用が見られた。
第3問 (15点満点)
配点 出題内容
A 6 ブログ「日本文化体験イベントの感想」(本文296語/設問選択肢47語)
B 9 雑誌記事「スリー・ピークス・チャレンジ」(本文404語/設問選択肢129語)
Aはブログの投稿、Bは雑誌の記事を題材にした読解問題。
A・Bともにイギリス英語特有の単語や綴りが含まれていた。
第4問 (16点満点)
配点 出題内容
16 ブログ投稿「電化製品店の比較」(本文533語/設問選択肢190語)
電化製品の購入についての、2人のブログ投稿を題材にした問。
第5問 (15点満点)
配点 出題内容
15 伝記文「Philo Taylor Farnsworthとテレビの誕生秘話」(本文712語/設問選択肢246語)
英文を読んで発表用の資料の空所を埋める問題である。
昨年は物語文の出題であったが、本年は伝記文に変わった。
文中の出来事を時系列順に並べる設問には、今回もダミーの選択肢が1つ含まれている。
第6問 (24点満点)
配点 出題内容
A 12 説明文「朝型と夜型の特徴について」(本文790語/設問選択肢152語)
B 12 説明文「プラスチックの識別表示マーク」(本文675語/設問選択肢267語)
【出題形式・出題分野】
ブログ・広告などの日常的素材から資料・論説文まで、様々な英文を題材とした読解問題が出題された。
事実と意見を区別する特徴的な問題は減少。
昨年同様、一部の問題でイギリス英語の表現や綴りで書かれた英文の読解問題が出題された。
記述内容の順序を問う問題や、プレゼンテーションの骨子を完成させる問題などが出題された。
英語(リスニング)
英語(リスニング)平均点推移
年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度
平均点 56.16点 28.78点 31.42点 22.67点 28.11点
出題形式・出題分野・出題内容・問題量・難易度
【大問数・設問数・解答数】
大問数 6 設問数 37 解答数 37
【問題量】
昨年とほぼ同じ
総語数は1,532語
質問・選択肢の総語数は562語
【出題内容】
第1問 (25点満点)
配点 出題内容
A 16 短文(本文52語/設問選択肢123語)(2回読み)
B 9 短文(本文33語/設問選択肢0語)(2回読み)
A・Bともに昨年と同様の形式・設問数。
Aは1~3文の英文を聞き、その内容に最も近い英文の選択肢を選ぶ問題(4問)。
Bは1~2文の英文を聞き、その内容に最も近いイラストを選ぶ問題(3問)。
第2問 (16点満点)
配点 出題内容
16 短い対話(本文113語/設問選択肢30語)(2回読み)
2人の人物の会話を聞き、その内容に合致するイラストを選ぶ問題。
昨年と同様の問題形式で、設問数も変わらず4問。
第3問 (18点満点)
配点 出題内容
18 短い対話(本文294語/設問選択肢168語)(1回読み)
短い対話を聞き、問題冊子に書かれた設問の答えとして最も適切なものを選ぶ問題。
第4問 (12点満点)
配点 出題内容
A 8 モノローグ(本文171語/設問選択肢40語)(1回読み)
B 4 複数人による説明(本文161語/設問選択肢53語)(1回読み)
A
1つめの設問は、昨年は円グラフの空所を補充する問題であったが、今年は試行調査で出題されていた、音声を聞いてイラストを並べる問題へと変わった。
2つめの設問は、衣類の整理を手伝うという状況であり、カテゴリー分けをするための情報をうまく聞き取る必要があった。
B
場面設定が与えられた上で4人の発言を聞き設問に答える問題。
イギリス英語話者および英語を母語としない話者と思われる人物の発言。
第5問 (15点満点)
配点 出題内容
15 講義「ギグワーク:21世紀の働き方」(本文325語/設問選択肢232語)(1回読み)
「ギグワーク」についての講義が題材。
昨年同様、講義の概要をまとめたワークシートの空所を埋める問題、講義の内容に一致する英文を選ぶ問題、グラフおよび講義全体の内容と一致する英文を選ぶ問題が出題。
第6問 (14点満点)
配点 出題内容
A 6 対話「料理の作り方」(本文155語/設問選択肢65語)(1回読み)
B 8 会話「エコツーリズム」(本文228語/設問選択肢75語)(1回読み)
A
料理の作り方に関する2人の対話文。は話者の発言の要点を選ぶ問題。
Bはエコツーリズムについての4人の会話文を題材にした問題。
設問数は各2問で、昨年と同じ。
Aでは話者の発言の要点を選ぶ問題が出題。
Bでは話者の意見と一致する図表を選ぶ問題が出題。
英語を母語としない話者によると思われる発話が含まれていた。
【出題形式・出題分野】
音声情報と図表などの視覚情報を組み合わせた問題が昨年に引き続き出題。
一部の問題で多様な話者による音声も含まれた。
専門的な内容や、複数人の発言内容の整理が必要な問題等、1回で聞き取って解答するにはやや難しい問題も出題。