これから受験生になる方やこれから受験生を支える保護者の方へ、大学入試の仕組みについて知っておきたい知識を解説します。
大学は国公立大学と私立大学があり、理系、文系、医系と学部も様々です。
大学入学共通テスト
大学入学共通テストは一般入試で国公立大学を受験するほとんどの人がこの大学入学共通テストと各大学独自の2次試験を受けます。
大学入学共通テストと2次試験の合計得点で合否が決まります。
2段階選抜という方法をとる学部、とらない学部があり、(いわゆる足切り)ボーダーラインは各大学、学部によって設定が異なるのです。
また、大学入学共通テストを受験することで、私立大学の合否も判定することができます。
私立大学の大学入学共通テスト利用入試といい、日本の私立大学の約9割の大学が採用。
大学入学共通テスト試験のしくみ
国・公立大学の多くは5(6)教科7科目を受験し、私立大学は3科目前後を受験します。
試験終了後、国公立大学を目指す人は正解・配点を自己採点し、得点に応じた出願大学(2次試験受験大学)を決定します。
大学入学共通テスト利用の私立大学は、大学入学共通テスト受験前に出願しなければならない大学が多いですが、大学入学共通テストの後、各私立大学の個別試験を課す大学も。
※大学入学共通テスト利用の私立大学は何校でも受験可能。
一般入試
国公立大学の場合は一般的に2次試験といいます。
大学入学共通テストの後、前期日程・中期日程・後期日程の最大で3大学への出願ができますが、前期日程が募集人数が多いため、一般的に前期日程が第一志望校となります。
中期日程は公立大学が多く、募集人数は少なく、後期日程も大学によっては後期日程を廃止(例 東京大学)している場合も。
2次試験の問題はほぼ記述式で、
文系学部は英語、理系学部は数学・理科を中心に1~4科目を課します。
私立大学の一般入試は、3科目型が中心です。
理系では早慶、医学部入試などで4科目型です。
私立大学では
・全学部統一入試
・得意科目重視型入試
・試験日自由選択型入試
などユニークな試験方法があります。
推薦入試
合格者のうち推薦入試での合格者数の内訳は国立大学は10%強、公立大学は約25%、私立大学では約40%となっています。
推薦入試は原則として、高校の校長からの推薦が必要ですから、高校3年間の学業や各種活動での実績、成果が重要。
学業の場合なら、評定平均が重視されます。スポーツ・文化活動での推薦ならば、全国大会出場または都道府県大会での上位入賞などが目安です。
学校推薦型選抜(指定校制)と学校推薦型選抜(公募制)とあり、
「 指定校推薦(指定校制)」大学が指定した高校の在校生のみが該当します。
「学校推薦型選抜(公募制)」は大学が設定した出願条件を満たしていれば、どの高校に在籍していても出願可能です。
書類選考、面接、小論文などで合否が決まります。
他にも得意分野を評価される「特定教科推薦」「スポーツ推薦」「課外活動推薦」「文化活動推薦」「有資格者推薦」などがあります。
総合型選抜(旧AO入試)
国公立大学の倍率は約3倍、私立大学は2倍弱です。
大学での学習意欲や個性、能力などを評価するもので、基本的に高校の校長からの推薦は必要なく、高卒生の出願を認めている大学もあります。
書類、審査、面接、小論文、口頭試問などによって合否が決まります。
早めのうちにどういう試験を受けるか絞り、自分の最も行きたい大学の試験方法の対策と最も有利な試験方式の選定をしましょう。